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深刻な原発被害に衝撃

いわき市で支援に参加  コミュニティ再建を


今月の提言者 大野ひろ子さん(58) /磯路


(2011年8月15日/144号)

◆四重苦の地へ
  3.11大震災後、何も出来ない自分への苛立ちと原発事故の行方に気が休まらない日々でした。5月の連休にやっと被災地を訪れ、少しですがボランティアに参加、被害の実態を垣間見てきました。場所は、北部の一部が福島第一原発から30キロ圏内に入り、「地震・津波・原発事故・風評被害の四重苦に苦しむ地域」 と報じられたいわき市です。
  町中は大分落着いていましたが、海岸沿いは漁村が壊滅的被害。車道は確保されていましたが、遠くには巨大な瓦礫の山。手付かずの崩れ落ちた家や家具類、工場の残骸、転がった船、潮を被った車両等々の光景が延々と続きました。

◆若者ら捨て身の活動
  原発事故直後、ゴーストタウンと化したいわき市。その時捨て身で飛び込んだ若者らが教会を拠点に活動していました。「連休中はボランティア自粛を」 などの報道もあった中、「人手はいくらでも必要」 と全てのボランティアを受け入れていました。全国各地世界各国から人手と救援物資と義援金が寄せられ、教会は駐車場から屋上までごった返し、活気に溢れていました。
  私達はここで、瓦礫撤去、半壊した家の片付け、救援物資の整理、避難所への炊き出しと足湯サービス等に参加させてもらいました。

◆心のケア訴える牧師
  責任者の牧師さんは話されました。「中心的産業であった農業と漁業は津波と原発事故で壊滅的打撃を受けた。原発事故の収束見込みがつかない中では、作付けも塩害除去も水産加工業の再建も何もできない。被災者に寄り添い、きめ細かくスピーディにニーズに応える支援が求められている。」
  また農漁業や中小零細業を中心とする産業構造の上に成り立ってきた地域社会にも言及し、「このコミュニティが破壊されたら復興はない。だから何よりコミュニティの再建。人間らしく働き暮らせる町づくり、皆が残りたいと思える魅力ある町づくり、雇用と産業の創出が必要。そして先の見えない道のりだけに、心が折れないよう被災者に寄り沿う心のケアが大切」 と。

◆大地を蘇らせる闘い
  地域再建や肉親捜しさえ阻み、被災者の願いをズタズタにしている原発事故。6月中旬、福島の農民の声です。「あれ以降、辛い辛い毎日。身を以って原発の恐怖を体験してます。牛乳を牧草地に捨てた日々。飯館(いいだて)村の方々は全財産の牛を売り払って避難しなければならない。無念の極みです。仲間が原発を恨みつつ命を断った。悔しい!」 「廃業した農民、新たな土地へ旅立った農民…私は残って大地を蘇らせる闘い、事故責任を追及し原発を廃炉に追い込む闘いを続けます!」。
  今では稲藁(わら)の汚染から肉牛の出荷停止と、事態は更に深刻化しています。今回の体験を踏まえ、私たち三里塚産直野菜の会(磯路2-3-9、06-6572-0130)では、様々な被災者と直接つながるボランティア活動や義援金送り先などを紹介しています。ぜひご連絡下さい。

 
 
 
 
 
 
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