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「♪君の行く道は希望へと続く―」(昭和41年『若者たち』)。いつの時代にも若者は世の希望であり地域の宝です。どんな暗い世相でも純粋な心とまっすぐな行動で人々を励ましてきました。今、先の見通せない平成不況の只中で、世のため地域のため、家族のため自分のために何が出来るのかを探りつつ、懸命に生きる港区の若者たちを追いました。シリーズ第6回は、「地図に残る丁寧で美しい仕事を!」 とタイル張り技術に情熱を燃やす一人の青年にスポットを当てました。
美しいタイルが玄関口の床を几帳面に彩っていきます。墨壺と針と糸を使って墨出し(割り付け)をし、それに沿って下地となるモルタルを鏝で均一に塗りつけ、その上からタイルを一枚一枚張り込んでいくのです。それらをゴムハンマーで押さえ、隙間(目地)に目地材を詰め終わると、作業は一段落しました。 ◆細かな調整が必要
朋大さんは弁天生まれの25歳。弁天小、市岡中から市岡高を経て浜田タイルに入社しました。同社は昭和33年に祖父が個人創業。高度経済成長による建築ブームを背景に、数人の職人を住み込ませるなどして事業を拡大し、昭和46年に法人化。現在は代表取締役の父・宗禄さん(53)(二級技能士)を中心に、叔父・満さん(49)、兄・泰大さん(28)(一級技能士)、それに朋大さんを社員とする典型的な家族経営ですが、同業界のデザインコンテスト(昭和61年)で優秀な成績を収めるなど、その正確で美しい仕事は折り紙つきです。 そんなタイル一色の環境で育ったためか、「中学生頃から漠然と、自分もタイル職人になると思っていた」 という朋大さんですが、高卒時には家族に後継ぎを宣言。愛知県の専門校に1年間在籍し、平成18年には二級技能士、21年には一級技能士―と着実に技術者の地歩を固めていきました。そして同年10月、全国の青年技術者が一堂に技を競う 「技能五輪全国大会」 のタイル張り職種で見事金メダルを獲得したのです。 ◆血筋プラス経験 「業界発展へ貢献を」 期待語る得意先ら ◆規則正しい生活
そんな快挙にも以前と変わらず毎朝6時に起床し、8時には現場へ入る朋大さん。その点では父・宗禄さんも 「きちんと私の言うことを守り、真面目にやってきた」 と太鼓判。「私自身も親父から仕事の心構えや段取り、技術など色んな事を受け継いできましたが、そういう昔の事から理解し、後世に伝え残してほしい」。 次期社長として営業・積算・デザイン・設計を担う兄の泰大さんも 「弟に活躍の場を作ってやるのが自分の役目。僕の頭の中にあるものを形にし、地図に残していってほしい」。 また、3代に亘って取引があるという 叶シ村工務店(弁天3)代表取締役の西村浩さん(71)は 「仕事への情熱は半端やない。遊ぶ暇があったら道具探しをしているほど。真面目で一生懸命や。更に技術を磨いて業界発展に尽くし、うちにもサービスしてや(笑)」。 それぞれの言葉に温かな気遣いと期待が籠ります。 ◆世界で金メダルの夢
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